※私が主宰する「政経文化フォーラム」において、去る2023年5月30日(火)に行った講演の要約を掲載しています。

 今年1月にダボス会議が開催され、約2,700人が参加した。色々なセッションが行われた中で私が注目したセッションが一つある。それはクローズドセッション、限られた人達だけのセッションで、講演を行った1人がアメリカのFBI長官クリストファー・レイである。弁護士の彼がどうしてFBI長官になったのか、ディープステートが動いたと思わざるを得ない。

 先日、倒産をしてスイスのUBSグループの傘下に入った大手金融機関クレディ・スイスは、かつてタックスヘイブンで米証券取引委員会(SEC)から莫大な罰金を科せられたことがあった。その時の顧問弁護士として対応したのがクリストファー・レイである。まさにグローバリストの先兵であるが、そういう人がなぜFBI長官になれたのか。どうも謎めいた人事が行われるものだと思うが、そのクリストファー・レイがクローズドセッションでどういう演説をしたかというと、「壊滅的な地球規模のサイバー攻撃が2年以内に必ず起こる」ということを言っているのである。2年以内に必ず起こるということは、自分達が2年以内に仕掛けると言っているのかもしれない。ウクライナ戦争が激化して、西側とロシアとの対立がますます強くなってくることになると、ロシアが西側に対してサイバー攻撃をかける可能性がある。また、米中対立が激しくなってくることによって、中国が西側にサイバー攻撃を仕掛ける可能性もある。そのことを強く警告しているわけである。

 それと、イギリスのトニーブレア元首相が講演を行い、各種のワクチン接種者のデジタル追跡システムをグローバルにつくるべきだと提案した。これは何を意味するかというと、地球上の全人口をワクチンを通じて統制管理するシステムをつくれという提案なのである。

 更にはスイスの国会議員のバスティアン・ジローが演説し、これから環境破壊が大問題になってくるが、二酸化炭素をコントロールするために世界の人口を大都市に集中させて一元管理をし、自動車の私有は一切認めない、完全に統制された社会をつくるべきだと述べている。 

 昨年11月にインドネシアのバリ島で世界経済フォーラムが主宰するビジネス20(B20)という会議が行われた。バリ島にプライベートジェット機が300機集結し大騒ぎになっていた。そこで何が話されたのかというと、グレート・リセットの後の姿がどうなるかということ。世界経済フォーラムに参加して我々と意見を共有してくれた人達は、グレート・リセットの後の勝利者として世界に君臨することになるという話をしているわけで、恐ろしいことを考えている人たちがいるなと思う。

 次に、コロナの話に移るが、もともとパンデミックとワクチンは、ワンセットで仕掛けられたものと見られている。パンデミックが発生したのは2019年暮れ頃からだが、2010年にロックフェラー財団が公表した「未来シナリオ」の報告書で新型コロナウイルスによる世界的なパンデミックを予測しており、その後、米国立アレルギー感染研究所のアンソニー・ファウチがビル・ゲイツと相談し、WHO(世界保健機関)を完全に牛耳って、テドロス事務局長を完全に抱き込み、パンデミックを仕掛けたということである。WHOを完全にコントロールしているのは、ビル・ゲイツとロックフェラーと中国。パンデミックで誰が得をしたのか、これを追いかければ一目瞭然である。ファイザー、モデルナ、アストラゼネカといった製薬会社はパンデミックを想定してワクチンを準備してきた。ワクチン供給の契約は、それぞれの国の政府との契約なので、ワクチンの後遺症が出てきても製薬会社は大きな責任を負わない。私は、これから色々な後遺症が出てくるのではないかと心配している。日本はこれらの製薬会社から2兆3,300億円を超えるワクチンを購入した。ところが、これまでにそのうちの7,000億円分しか使っていない。まだ十分に残っているが、使用期限があるのでいずれ期限切れを迎え、最終的にどうしても打ち切れない分が1兆2,000億円以上残ると見込まれている。ワクチン購入費の約半分の国民の血税が捨て金になってしまうのである。ワクチンを供給した製薬会社は大儲けした。そうした製薬会社の大株主は誰かというと、ビル・ゲイツもそうだし、アンソニー・ファウチもそうだ。最も大きな株主は今、世界を席巻している巨大資産運用会社のブラックロックと、その陰に隠れて君臨しているバンガードである。時価総額で世界の上位100社の中の40社はブラックロックとバンガードが大株主の位置にいる。ファイザーもモデルナも、ブラックロックとバンガードが上位の大株主になっている。

 先般、投資家で有名なウォーレン・バフェットが日本の商社株を買った。それにみんなが便乗して商社株を買って、商社株の株価が上がった。バフェットはだいたい、長期投資をし、確実に儲けていく手法をとるが、そのバフェットが昨年7月から9月にかけて、台湾の半導体製造会社TSMCの株を日本円で5,600億円くらい買った。どうするかと思っていたら、2ヶ月後にその9割を売却した。その時に他の資産運用会社もほとんど一緒になって売った。バフェットは、自らが運営する投資ファンドのバークシャー・ハザウェイの5月6日の株主総会で「なぜあんなに短期で売ったのか?」と聞かれ、「地政学的なリスクを意識したからだ」と答えた。台湾有事が起こるとバフェットは見越して、防衛策を取ったということであろう。

 中国が台湾を取り込む大きな目的として、TSMCを自分の手中に収めたいということがある。TSMCがなければ、中国はもちろん世界のIT企業は動かない。TSMCも自己防衛のためにアリゾナに大きな2つの工場をつくっている。日本にも熊本につくっている。そういうリスク分散を行っている。アメリカの一部には、中国の侵略が起こるということがハッキリしたら、台湾のTSMCを工場もろともすべて破壊する、そうすれば中国経済も立ち行かなくなる、その意思を明確に示すことが中国の侵攻を止める手当てとして最重要だという人がいる。

 今、日本は極めて危ない状況に陥ってきている。これを少しでもよい方向に向けるには、政治に期待する以外にない。政治家はもっと勉強し、与野党を問わず、本当の日本の危機は何なのかをよく認識し、思い切った行動をとらなくてはいけない。それこそ、政治リーダーが自分の命を捨ててもいいという覚悟で取り組んでくれないと、日本の危機は救えないのではないかと思う。(了)