※私が主宰する「政経文化フォーラム」において、去る2024年5月30日(木)に行った講演の要約を掲載しています。
アメリカの外交評議会の創立会議は、なぜかパリで行われている。その時の創立メンバーを見ると、まさに国際金融資本のリーダー達が入っている。ロスチャイルドは、もともとアメリカという国を使って自分達の世界制覇をするために、アメリカを利用し、そのための占領作戦を立てたのである。自分の盟友であったポール・ウォーバーグ、ジェイコブ・シフ、オットー・カーンをアメリカに送り、当時、アメリカで石油で大成功したロックフェラー、鉄鋼で大成功していたカーネギー、鉄道ビジネスで大成功していたハリマンに目をつけ、JPモルガンやドレクセルやビルドといった有力な銀行に銀行連合を作らせて、そこにロスチャイルドが莫大な資金を投入して財閥を養成していったのがアメリカの発展の歴史なのである。
もう一つの仕掛けがFRB(米連邦準備制度理事会)を作ったことである。FRBは、アメリカの中央銀行のように見えるが、公的な中央銀行ではなく完全な民間銀行である。これを作るためにものすごい仕掛けをした。1910年にJPモルガンが持っていたジョージア州ジキル島の別荘に国際金融資本のリーダーを集め、そこでFRB設立のシナリオを書いて実行した。それを実行させるために傀儡の大統領(ウッドロウ・ウィルソン)を作ったのである。当時は、現職である共和党のタフト大統領の人気があったので、ウッドロウ・ウィルソンではとても対抗できない。そこで前に大統領をして国民的な人気があったセオドア・ルーズベルトにお金を出して、共和党を分断させて民主党のウッドロウ・ウィルソンを大統領にしたのである。
そして1912年に「オーエン・グラス法」を成立させ、翌1913年に今のFRB制度がスタートした。プライベートバンクが通貨の発行券を握っているわけだから、いくらでも通貨を発行できる。最初は金とリンクしていたので、金の保有量以上には通貨を発行できなかった。そうすると世界支配が思うようにいかないので、そこで実行したのが1971年のニクソンショック、金とドルの交換停止である。それ以降は、ペーパーマネーになっているので自由に印刷することができる。そういう中でアメリカを使った支配体制ができていったのである。
今、私が心配するのは、いよいよ彼らの戦略が終盤に入って畳みかけてきていることである。そのことを十分に知った上で対応しないと、日本はいいように使われ、使い捨てにされてしまう。今、日本はまだお金がある。お金があるうちはそれを引っ張り出すために色々な手を打ってくる。郵政民営化もその一つであるが、今は農林中金のお金が危ない。更に年金基金を狙ってきているので注意をしていく必要がある。
いずれにしても統一政府をつくって、その上に自分達が君臨していこうという最終段階に入った。水とエネルギーと食料と医薬品をすべて一手に入れようという計画が着々と進んできている。昆虫食という話が出てきたり、水道をどんどん民営化していくという、シナリオ通りに運んでいる。その一翼を担っているのがビル・ゲイツである。彼は能力のある人だが、もともとエリートの家系で育ち、ロックフェラーとも非常に深いつながりがある。まさにワンワールドをつくるために大きな役割を果たしている。ビル・ゲイツの動きも十分に注意をしておく必要がある。
いずれにしても目に見えないところで世界が動いているということを日本のメディアも正しく報道してほしいのだが、日本のメディアは一切報道しない。皆様方には是非そういうことも知っていただいた上で、それぞれの仕事にも活かしてほしいと思う。(了)